昭和４９年０２月２４日　朝の御理解



　御理解　第６５節
　「日柄方位は見るに及ばぬ。普請作事は使い勝手の良いのが、良い家相じゃ。良い日柄というは、空に雲の無い、ほんぞらぬくい、自分に都合の良い日が、良い日柄じゃ。いかに暦を見て天赦日じゃと言うても、雨風が強うては、今日は不詳のお天気じゃと言うではないか、日のお照らしなさる日に良い悪いはないと思え。」

　こうして噛んで含める様に、御教へ下さってあります、けれども永年の思い込みと言った様なものは中々取れません、取分け例えば普請を致しましたり、結婚を致しましたと言う事に当りますと、まず日柄はどうだろうかと言う様な、心が心の中に起きて来る、それがすっきりと、そう言う事はもう見るに及ばんというね、暦など見るに及ばん。そんな事は問題ではないと段々そう云う事を言う事が、天地に対する御無礼になる事だと、例えば御理解第三節を頂きますとね。
　そういう言うならば思い違い、日柄方位ばかり見て、天地に対して無礼いたし、前々の廻りで難を受けおると仰せられる程しに、廻りを積むのはそう云う時だ。あの人の行状がよいとか悪いとか云った様な事は、まあ改まればその場で、言うならお許し頂ける事なんだけれども、天地に対する所の働き、それにケチを付ける様な、考え方はもう天地に対する無礼であり、それが溜りたまって、人間の難儀の元を作っとるのだとさへ教えて居られます、さへではないまあ事実そうなのである。ね。
　ですからそれがそうだと、本当にスッキリそう言う風に思い込めれれる様になる、と云う事は矢張り信心の、是は只経歴が長いだけではいけません、金光様の信心しょっても何時までたったちゃ、そう言うもう愚にも付かない迷信をやっぱり取り上げ又それに心が引っ懸かると云う様な人がありますっけれども、結局信心を、お道の信心を本当に、言わば噛んで含める様に説いて下さる。それを又私共が一つ一つ丁寧に。
　行の上に表わして行くと云う様な、信心が出来ないからそう云う事になるね。やっぱり金光様の信心しょっても、やっぱり昔から悪いと言われる事は、悪いでやって行こうと、そう云う様な事では、何時まで径っても本当のおかげになりません。又言わば世間狭い、信心にならなけきゃなりません。で矢張りそう云う事がすっきりと自分の物になる、それは例えば気分の上の物はですね中々、難しいもんです。
　昨日お月次祭の、神撰をなさる時久富先生が、あの洋酒が来とります、それでちょっとお三宝に、一台には一寸足りないから、先日あのー霊祭へのお供えが来とります、あれをお供えしてはいけんでしょうかと、そりゃあ良いですよとこう云う風に申し上げた、以前の私だったらもうそれこそもう、告別式の時のお供えどん持つてこうものなら、私が祓い給え清め給えをしよりました。そしてやかましかった、もう神撰室にども入るなら、大変やかましかった、神様にそれをお供えは。
　お供えだから良いですよと言うて、あそこに洋酒が一台上っておるのがそうなんです、心に横着になってというのでなくそれが解って来た。もう此処へ豊美の所の古川先生が亡くなれた時のお土産ちゅう訳じゃないですけど、是は立ち葉というです、それをみんな玉串を託けとられていた方に全部託って来とる、すると秋永先生だけがその日見えて居られなかったから、こう上げて居なかった、それが此処にちゃんとある、是がもう毎日私は御結界で毎日眺めんならんというたら、それはもう本当に気分が苦しかったな。
　黒縁の精進ものが、是が何時も此処にあるというなら、縁起でもないと云った様な物が何処かにあったんです矢張り。それが段々信心をさして貰うて、その事に一つ一つ取り組んで、そう云う事を言う事はかえって、神様に対する所の御無礼お粗末だ、いや生れる事が目出度いならば、また死ぬる事も目出度いのだと、只肉親の情というのがありますから、悲しいのですけれども、本当はあの世へ誕生するの事であるのですから、目出度いのだと云う事がです。ね。
　生れるも有り難いなら死ぬるもまた有り難いんだと、云う所のギリギリ解らなければ金光様の信心が、解ったと云う事じゃない。昨日月次祭後の御理解ぢゃないですけどね、お互いの信心がご利益とかおかげとかいうだけの信心で生涯終わったらです。そう云う事になりますけれども、信心そのものを生き甲斐とする所の信心、信心の力、信心の徳と云う物が身に付いて来る事が楽しい信心、それを私は綿密に頂いて稽古をして行くならばです、結局そう言う事になると思うです。ね。
　金光様の信心しょって此の事だけは、それがいけません、いやそれが天地に対する所の御無礼になる、言うならば一切を有り難い、言うならば今日の御理解の所で言うなら、天赦日とこう云う神様に許されてのというおかげ、勿論自分の心が許されなければ、心にひっかかって言う事は矢張り許されてない証拠。昨夜月次祭が終わりましてから、高橋さんと秋永先生が見えられた、それから私は足を久富さんに揉んで貰い乍ら、テレビを見せて貰よったら、そのテレビが済む頃になったら若い人達がドヤドヤ入って来た。
　私は今日は何か何ですかの、西洋ものですかね、あちらものの、良い映画があるからそれを、見にるというのです、私の所のが小型ですけどカラーテレビですから、それを見たいと言うので皆んな入って来ております。何があるのかと云うた所が、何か世界一のまあー好男子と言うか、美男子でという定評のある、アランドロンという俳優の主演のなんか映画だそうです、私もアランドロンという人は見た事はないから、ちょいと見て見ようと思うて見せて頂いたけど。
　そげんいう程しの美男子ではないと思いながら、見て大してそちらに気持ちが無い物ですから、布団を引き被って、睡ったり時々見たり、とにかく枕元にあるのですから、テレビが、それを言うならかけていますから、睡れません、ようやく終わって、まあ皆んなが引き上げて帰られました。それからですまたテレビが始まった、それはその今見たアランドロン主演の映画のね、一場面一場面の説明があった、それがまた一場面一場面の素晴らしい事、一場面一場面のその説明の面白い事。
　もう睡かっも何も忘れてしもうてから、それが終わってしまうまで見ておった。こげなこつがあるじゃろうかと、勿論あれは深夜劇場ですから、その深夜劇場が終わってからまた、その位の時間をかけてからの、そのアランドロン主演のその映画の一場面一場面をです、説明をする。その一場面一場面の面白さ、そしたら終わせて頂きましたら、是をいうなら見て下さった方達だけにはね、三百六十万円お金をアランドロンから送られると言う事であった、アラそしてそれは夢であった事に気が付いた。
　皆が引き上げて後のはみな夢であった。皆さんどう言う事だと思うですか、私は三百六十万円、それで私はまだ高橋さん、秋永先生が居んなさると思うちから、あらちょいと良かったのち云いよったら、もう二人とももう居られない、結局わたしだけが貰うた。もう何年か前でしたけど、何か私、そこは忘れていましたが、体が大変悪かった事があった、それでお風呂入らせて頂いて、その悪いというその事に対して、もう心から御礼を申し上げて、お風呂に入らせて頂いた。
　その時に顔は知りませんけれども、お言葉でアランドロンと頂いた、アランドロンというのは何か聞いた事があると思うから、その翌る朝御理解にその事を話して、もうあのう聞いて頂いたのですけども、風呂へ入る前にそういう痛んでおった例えば体がですね、アランドロン頂くと同時にね、消える様になくなった。ははあ是はアランドロンちゃーアラッという間に、消えたと云う事だなと、ドロンと云う事は消えるドロンドロンと、忍術使いが消える事をドロンと言うでしょうね。
　だからアランドロンと云う事はと頂いたが、お前もそんね普通でいうならどうしてこげな痛い思いをせんならん、それはジュツない事だと、普通のものは言う所だけですけど、お前がお礼をいうとる心が、神様がアランドロン。もうその場で、痛みを取り除いて下さった、私は体験を送る朝皆さんに聞いて頂いた事が、皆さん覚えておられるか知れません。それでアランドロンと言うのは大変有名な、映画俳優の名前ですよと聞かせて貰って、ああそうですかと言った事が有りますが。
　昨日はそのアランドロン主演する所の映画、その映画の時にはもう目開けたり瞑ったりで、もう余り見たくないから睡ろうと思うけど、ガンガン言うから睡られんでおった、そしたらその後の、いうならば一カット一カットの場面がです、その説明がです素晴らしい、面白い眠気の段じゃなか。それを一生懸命最後まで聞きよる、に終わらせて頂いたら、是を見て下さった方だけには、三百六十万円と言うをアランドロンから贈られると言う、ほうして見るとこれはー日に一万円づつくらい平均で貰う。
　是はおかげ頂いたと、それで高橋さんと秋永先生にも、一寸ほらあんた達も見よったけんで、貰えるですよと云おうと、思うたらもう二人とも居られなかったと言う事であった、どう云う事だと思いますか。日のお照らしなさる日に、良い悪いはないと思へ、例えばどう言う様な場合であってもどう言う様な事柄であっても、どう言う様な例えばお天気の日であってもね、日のお照らしなさる日に善い悪いはないと思え、自分の都合のよいことは有り難いけど都合の悪いことは有り難くないと云うような事ではなう。
　その事実を体験の上からです、いわゆるあれもおかげであった、是もおかげであると解る様になると、一人前の信者と、真の信者じゃと教えておられる、ね。あれもおかげであったと言う事は過去の事、是もと云う事は現実、只今例えばそこに難儀なら難儀と感じとるなら、それをおかげぞ、それも神愛の表れぞということ。あの事は本当に難儀な事だと思うておったけれど、実をいうたらあの事もおかげだと、あの事もおかげであったと、解る気付かせて頂く様になると、本当の信者じゃと。
　それを例えば聞かせて頂いて説明を頂ますと、本当に成程そうだと思うんですけれども、その痛い時に、本当に心からお礼のいえれる信心は、稽古しとかにゃ出来る事じゃないです、体験を積んだ上に積んで行かなけりゃ出来る事じゃない、昔から言うて来た事だから、やっぱり暦を見らなきゃいかんと言う様なね、なら結婚するなら、黄道吉日を選んだが良いと言う様な、何でもない事の様だけれども。
　それこそ、天地に対する無礼であるから、前々の廻りで、それが難儀の元になるのだと教えて居られるのですから、それが解ってスキッとして、なら私とても今申します様に、やっぱり生れる事は目出度い、死ぬ事は悲しい事だけ、いや死ぬ事は、とにかく縁起でもない、死んだ話なんか聞こうごつもない、言うなら、精進もんの例えば、手紙なんか此処にあるならもう引き破ってしもうてから、早う捨ててしまいたい、そう言う様な、時代があったけれどもです。
　おかげで段々なら、是を毎日ここに置いて、見えとりますけれどもね、それに引っ掛らん様になっておると言う事は、稽古に稽古を積んで、教祖の仰る事が成程本当だなと解った姿だと思うんですね、すきっとすると言う事はね、例えばその痛い、それも神様の神導だと、ご都合だと。それを合掌して受ける心から有り難いと、思う心が湧いて来ると言う事が稽古なのです、そこにはアランドロンと、思はれる程しに。
　入るときまでは確かに痛かったが、もうお風呂から、上がるときには消てなくなると云う程しのおかげになっておったというのである。先日は伊藤雄之助が私の心の中にとこう、私は思うたけども、今朝からはアランドロンが私の心の中にあるね、それこそ日本一はおろか、世界一のいうならば美男子、美しい人いうなら心のそういう心が、美しい心の器量が良いという、私にならせて頂かなければならない、ね。私の説く所日々こうして、皆さん御理解聞くいて下さる。
　その御理解の一言一言、言うなら一カット一カットをです、あそこはどういう御真意であろうか、あそこはどういう御都合であろうか、あれはどういう意味か解らなかったがと、また改めて説明でも聞くかせて貰うて、それを日々の生活に、表はして行くと云う様な、生き方の人の上にです。例えていうならば、御理解が終ったさあ帰られる、そしてもう帰った時には御理解を忘れとると云って様な事ではなくて、はあ解らなかったが、もう一ぺんあそこの所を頂いて見よう。
　頂いただけじゃいかんそれを日々の、生活の中に表わして行くと言う様な、生き方そういう。言うならばね最後の最後の所迄、それを味わせて頂くと言う生きかた、アランドロンから言うなら三百六十万円という、そのお金が送られたと云う事はそう云う事だと、私は思うです。どうでしょうか、皆さんが日々こうやって、頂いているいうならば一カット一カットをです噛みしめ味はせて貰うて、それを生活の上に表はして行く、それは一ぺんにスムーズに行くことはありません。
　それを繰り返し繰り返し、稽古させて頂いて行く内にです、おかげが頂けるが、そういう稽古をさせて頂くと言う根本になるものはです、只おかげさえ頂けば、御理解頂かんでも良いと云う位な人も沢山あるんです。大変なお願いはして来とるけれども、皆さんがそこのテーブルで御理解頂きよるけれども、こらこらあんたは御理解頂いて行かんかと、こちらからおらびたい様な人もある、それでも、願う事だけ願うてからつーっと御理解も頂ずに帰る様な人もあるけれども。
　又はお付き合いの様にして聞きよる人もあるけれども、それを頂いて、それを解って行ずる所まで、やらせて頂くと云う所にです。私はおかげを頂かれる、ならいう気持ちにはです、所謂信心を生き甲斐とする程しの信心にならなければ、おかげさえ頂けば良いと云う程度の低い信心ではね。昨日私は或る教会の先生のもうやがて七十になられると言う方のね、それこそもう聞くも哀れな、お話しを皆さんに聞いて頂きました、金光様の先生達が沢山の人のお取り次ぎもなさっただろう。
　又神様も朝晩拝みなさっただろう、けれども七十になった時にはさあ目の薄くなった事が悔やまれてならん体がよぼよぼになった事が耳が遠なった事が、本当に若い者のする事がはがゆうしてはがゆうして堪らん。と云う様に悔やみの種になる事ではなくて、よし目が見えなくなってもですよし耳が聞えなくなってもです、手足は不自由になってもです、そこからお礼の申し上げられる様な心と云う物をです、愈育てておかねば是はもう本気で信心を頂かねばいけないと、一生懸りで拝んどっただけでは駄目だと。
　一生懸りでです真の信心を求めての信心、そして例えば、照ろうが曇ろうが、日のお照しなさる日に善い悪いはないと思い解らして貰う迄の信心を身に付けて行かなければいけない。それが矢張り只聞き流しじゃいかん、それを昨夜お夢じゃないでけれども、一場面一場面の説明を受けて、そしてああ成程、居眠り半分で聞いとるときには、みとる時には一つも面白いとは思はなかったけれども、一場面一場面を噛んで含める様に、聞いたり解ったりさせて頂く所から楽しみが生まれて来る。
　ね。信心が楽しいもの、信心が有り難いもの、と言う事になる為にもです、その身から一つ打ち込んだ真の信心をと仰るのですから、信心を私どもの生き甲斐としてのね、信心にならせて頂かねばいけないそして、言うならばアランドロン贈る所の三百六十万と言う事は、私はいうなら、合楽に御神縁を頂いている人が、大坪総一郎取次ぐ所の御信心を頂くと言う事だと言う風に思はして貰ました。
　　　どうぞ。